8月1日から5日までプライベートも兼ねてオーストラリアのシドニーに行ってきました。
シドニーはオーストラリア最大の経済・文化の都市で国内最大の530万人の人口を誇ります。
視察のきっかけは「日本人ワーキングホリデー渡航者(以下、ワーホリ)の半分がオーストラリアに行く」ということと「先進国でスロバキアに次いでインフレ率が世界2位である」ということ、そして「不動産価格は5年間で2.2倍近くなっている」という情報からでした。
実際に行くとペットボトルの水が4.98豪ドル、サンドイッチ12豪ドル、レストランでの食事はどこで食べても100豪ドルから200豪ドル。(1豪ドル=96円)
5年前にオーストラリアのケアンズを訪れた時には感じなかったインフレを驚異的に実感しました。
(その時の為替は1豪ドル=77円と為替もよかった。)
都市計画は景観と利便性がベストマッチングしており、ベットタウンと観光地、商業地、オフィス街は区分はされているものの交通船で各エリアがつながっており、コンパクトシティーとして機能美を感じるほど、素晴らしい都市計画でした。建築中の現場にも突撃で行ってきましたが、日本の安全基準や近隣への配慮基準、建物も品質基準、どれをとっても異なる体制でカルチャーショックを受けました。
メインテーマだったワーホリの人たちとの交流は当てにしていたホステルが閉業しており、今回は難しいかなと考えていると、日中に立ち寄ったThe starホテルのカジノで隣に若い日本人を発見。話しかけてみるとなんとワーホリで来ているとのこと。「ぜひインタビューを」とお願いすると快く引き受けてくれて、ワーホリ滞在者が集まるPUB(PublicHouse)に連れて行ってくれました。その日は全世界からオーストラリアに来ているワーホリ滞在者の交流会だったようでアメリカ、カナダ、ヨーロッパ、台湾など様々な国の人たちの状況を聴くことができました。
日本からのワーホリ滞在者の難しい点は「職探し」が一番の課題である。と聞いて驚きました。英語に自信がない日本人はローカル(地元)のコミュニティに入ることができず、現地の求職に対してもなかなか積極的にいけないのが現状だそうです。ワーホリのためのエージェントなどもいるそうですが、ビザの取得や渡航、現地での英会話スクールなどへの斡旋が主な業務で職業紹介まではできないらしい。
気になる時給は35豪ドルと日本の3倍。UBERの配達員だと週給2500豪ドルも稼げるそうで、日本との差に驚嘆をしました。
アルバイトで月給3,500豪ドルほど稼げるオーストラリアですが生活費は3食自炊をすれば、家賃込みで1,000豪ドル以内で暮らせるそうです。ちなみにインタビューを引き受けてくれた人は500豪ドルから800豪ドルで生活をしていると話していました。
建設業は益々、職業人口が低下していく中で、日本の働き方改革や最低賃金を意識した経営ではなく、諸外国を意識した賃金体制を形成できなければ、さらに厳しい時代に突入してしまうのではないかと思わせるほど、世界のインフレ状況を目の当たりにしました。