バンガロール視察ブログもいよいよ最終章です。
今回は移動手段と道路事情について。乗り物の体験も含め、インドらしさが一番凝縮されていたのがこの「移動」でした。
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まずはオートリクシャーに乗ってみた
バンガロールの街なかを移動するのに欠かせない庶民の足がオートリクシャーです。黄色と緑のボディが目を引く三輪の小型タクシーで、インド全土でよく見かける乗り物です。

日本で言えばタクシーに相当する存在ですが、屋根と前方だけを囲んだ吹き抜けの構造で、走っている間は外の風と排気ガスが遠慮なく入ってきます(笑)
乗ってみると思っていた以上に安定していて、運転手さんは狭い路地も車の隙間もスルスルと抜けていく。まるでゲームのようなドライビングセンスです。車もですが、3車線の道路が5車線(割り込み)になって狭くなっているところで渋滞していたりします。そんなときは時には歩道も駆使して走ってくれます。
気になるのがメーターです。写真の「FARE(料金)」「Dist. Km(距離)」「Wait Time(待ち時間)」が表示される電子メーターはGolden Eagle Enterprisesという会社製で、カルナータカ州の認定を受けた公式のものでした。
料金は初乗り30ルピー(45円)、その後1kmあたり約15ルピー(22円)程度。
日本のタクシーの初乗りが500〜700円であることを考えると、破格もいいところです。近距離の移動ならば100〜200ルピー(150〜300円)で十分で、財布にもやさしい乗り物でした。
ただ、メーターを使った運転手さんはいませんでした。UBERで予約すると料金交渉はありませんが、街中で乗り込むと料金交渉に。平均でUBERの4倍から6倍の値段交渉からスタートするので、インドのエキサイティングな値交渉がしたい方はぜひ取り組んでみてください。
バンガロールのメトロ「ナンマ・メトロ」
オートリクシャーとは対照的に、近代的な移動手段がバンガロールメトロ(ナンマ・メトロ)です。

車内に乗り込むとまず感じるのが清潔さです。青いフローリングの床、整然と並んだつり革、冷房の効いた車内。日本の地下鉄と並べてみても遜色のないレベルです。ホームも広々としていて、黄色い点字ブロックもしっかり整備されていました。
驚いたのが乗車トークン(コイン)です。写真に写っているのがそのトークンで、丸いコイン型のプラスチック製。表面にバンガロールの歴史的な建物がデザインされており、なかなかおしゃれです。改札機にかざして入場し、出るときに機械に投入する仕組みになっています。
ICカードも普及しており、慣れている人はそちらを使っている様子でしたが、旅行者はこのコイントークンを1回ごとに買う方が手軽です。
運賃は乗車距離によって異なりますが、市内の移動であれば20〜50ルピー(30〜75円)程度。
オートリクシャーと違って渋滞の影響を受けず、快適かつ時間が読める。バンガロール市内の移動手段として非常に優秀だと感じました。現在も路線が拡張中で、インフラ整備のスピードを肌で感じます。
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バンガロールの道路事情 〜これが本当の衝撃〜
観光スポットやショッピングモールを訪ねていると、バンガロールは近代的で整備された都市という印象を受けます。ところが一歩裏道に入ると、道路事情は一変します。
路面の状態が、とにかく悪い。
穴ぼこだらけのアスファルト、砂利が剥き出しになった路面。車に乗っているとガタガタと揺れが続き、腰への負担が相当なものです。歩道も段差や剥がれた舗装が随所にあり、整備されているとはお世辞にも言えません。日本では当たり前のように整備されている路面の快適さが、いかに恵まれたことかを痛感しました。
そして衝撃的だったのがバイクの乗り方です。

写真を見ていただくとわかりますが、1台のバイクに4人が乗っています。大人2人と子どもで3人乗りは珍しくなく、ヘルメットをしていない人も普通にいます。日本では道路交通法上あり得ない光景ですが、バンガロールでは日常の一コマです。
今回の旅で初めて見た警察官。交通違反の取り締まりをしていましたが、違反が多すぎてどれを捕まえないといけいないわからないような状態でした。思わずシャッターを切ってしまいました。
渋滞も相当なものです。バンガロールはIT企業が集積するため、通勤時間帯の道路は文字通り動かなくなります。現地の知人から「距離にして5kmの移動に1時間かかることもある」と聞き、これがメトロ整備が急ピッチで進む理由なのだと納得しました。
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5日間の移動手段まとめ
(レート:1ルピー=1.5円 ※渡航時のレート)
| 移動手段 | 特徴 | 運賃目安 | 日本円換算 |
|---|---|---|---|
| オートリクシャー | 三輪タクシー、風通し良好(笑) | 初乗り30ルピー〜 | 約45円〜 |
| バンガロールメトロ | 清潔・快適・渋滞無関係 | 20〜50ルピー | 約30〜75円 |
| 配車アプリ(Ola/Uber) | 渋滞に巻き込まれるがエアコン付き | 100〜300ルピー | 約150〜450円 |
移動コストは日本と比べて圧倒的に安い一方、道路インフラの整備状況はエリアによって大きな差があります。近代的なモールや空港の裏側で、生活道路の整備はまだまだこれから——というのがバンガロールの今の姿です。
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5日間を振り返って
第①章の初日から今回の第⑤章まで、バンガロール視察ブログにお付き合いいただきありがとうございました。
今回の視察を通じて感じたのは、バンガロールは「何層もの時代が同時に存在する街」だということです。
世界水準の新空港ターミナル、きれいなメトロ、豪華なショッピングモール——その一方で、穴ぼこの路面、バイクの3人乗り、開き戸のエレベーター。グローバルな最先端と、ローカルな日常が隣り合わせに存在しています。
第③章で「30年後、今の物価で住めるならインド移住もあり」と書きましたが、この移動事情を体験してしまうと少し考え直す必要があるかもしれません(笑)
それでも、街全体が持つエネルギーと成長のスピード、物価の安さ、そして今回お世話になった和食レストラン播磨のオーナー様のように現地でビジネスを根付かせている日本人の存在——これらを総合して考えると、バンガロールはビジネスの観点でも、生活の観点でも、間違いなく注目すべき街です。
またいつか、進化したバンガロールに会いに来たいと思います。













